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就活・転職戦略

顔採用対策ガイド|変えられないものに時間を使わないために

2026.09.10 公開
ノートを使って面接の準備をする人物(生成イメージ)
生成したイメージ画像です。実在の職場・社員を示すものではありません。

顔採用への対策で最初にやるべきことは、練習でも情報収集でもありません。時間を使う先を分けることです。

この記事の目次開く・閉じる
  1. まず、三つに分ける
  2. 1. 選考方式と職種を選ぶ
    1. 評価の材料が外見以外にある職種
    2. オンライン面接という選択
    3. 募集要項の読み方
  3. 2. 書類選考で実績を出す
    1. 写真について
  4. 3. 面接での話し方を整える
    1. 答えを型に載せる
    2. 練習で変わるもの
  5. 4. 「これは違法かもしれない」と気づく線引き
    1. 厚労省が「把握してはならない」としている事項
    2. 身長・体重の要件は、条文がある
    3. これは違法ではない、という線
    4. 相談先
  6. 5. 落ちた理由を、自分の顔に置かない
  7. 確認できなかったこと
  8. よくある質問
  9. まとめ

顔立ちそのものは変えられません。そこに時間を使うほど、変えられる部分の準備が止まります。この記事では、変えられないもの・整えられるもの・選べるものに分けて、順に扱います。

この記事の結論

効果が大きい順に並べると、①選考方式と職種を選ぶ ②書類で実績を出す ③面接での話し方を整えるになります。

顔立ちを気にする時間は、この三つのどれにも入りません。

なお当サイトでは、「この対策で通過率が何%上がる」という数値は出しません。測定していないからです。

まず、三つに分ける

分類具体例やること
変えられない 顔立ち、骨格 時間を使わない
整えられる 清潔感、表情、声、姿勢、服装、写真 準備と練習で変わる
選べる 職種、企業、選考方式 最も効果が大きい

顔採用が不安な人ほど、一番上の行に時間を使ってしまいます。顔に自信がない人の面接対策でも同じことを書いていますが、これは意志の問題ではなく、不安の性質としてそうなります。だから先に分けます。

1. 選考方式と職種を選ぶ

効果が一番大きいのはここです。外見の評価が入る場面そのものを減らすという考え方です。

評価の材料が外見以外にある職種

提出物や試験で実力が示せる職種は、面接の主観的な印象に依存する割合が下がります。

職種何で判断されるか
エンジニア・プログラマーコーディング試験、成果物、技術面接での受け答え
データ分析・研究職分析課題、研究実績、論文
デザイナー・ライターポートフォリオ、実制作物
経理・法務などの専門事務資格、実務経験の内容

共通しているのは、面接の前に見てもらえるものがあることです。スキルで評価される仕事IT・エンジニア職の実情もあわせて読んでください。

オンライン面接という選択

オンライン面接は、全身の印象や立ち居振る舞いが評価に入りにくくなります。画面に映る範囲が限られるためです。

一方で、照明と背景と音声の影響は対面より大きくなります。ここは準備で差がつく部分なので、オンライン面接の見た目対策で具体的に扱っています。

募集要項の読み方

応募前に見ておく三点

応募資格に身体的な条件があるか。身長・体重の数値要件は、業務上の合理的な理由がなければ問題があり得ます(後述)。

職種の区分が分かれているか。総合職・一般職のように入口で分かれている会社は、噂が立ちやすい構造を持っています。一般職の有無で18社を比較しました。

選考フローに提出物や試験があるか。面接だけで決まる選考ほど、主観的な印象の比重が上がります。

2. 書類選考で実績を出す

書類段階では、採用担当者はあなたに会っていません。ここは純粋に中身の勝負です

職務経歴書で効くのは、状況が想像できる形で書かれているかどうかです。

書き方の違い

伝わらない書き方
営業職として、顧客対応を行いました。

伝わる書き方
既存顧客60社の対応と新規開拓を担当。前任者の退職で引き継ぎ資料が無い状態から、顧客ごとの取引履歴を整理し直し、優先度をつけて訪問順を組みました。担当2年目に、担当エリアの解約件数が前年より減りました。

後者に派手な数字はありません。それでも読み手には、何をどう考えて動いた人かが伝わります。盛った数字より、再現できる説明のほうが面接で崩れません

志望動機と自己PRの組み立ては自己PRの作り方に分けて書いています。

写真について

履歴書の写真は法律上の義務ではありませんが、多くの企業が様式として求めます。ここで気にすべきなのは顔立ちではなく、写り方です。

光の当たり方と角度で印象は変わります。証明写真で損をしない撮り方撮影場所の選び方にまとめました。

3. 面接での話し方を整える

答えを型に載せる

面接対策でよく使われるSTARという型があります。答えを四つの順で組み立てるものです。

要素話す内容
Situation(状況)どんな状況だったか
Task(課題)何を達成する必要があったか
Action(行動)自分が具体的に何をしたか
Result(結果)どうなったか

この型が顔採用対策として効く理由は、評価者が「印象」で埋める余地を減らすところにあります。

答えが抽象的だと、面接官は足りない情報を自分の印象で補います。具体的な行動が並んでいれば、補う必要がなくなる。人事が見ているものの話とつながる部分です。

練習で変わるもの

第一印象を構成する要素のうち、顔立ち以外は準備で変えられます。

この四つは、顔立ちと違ってやれば変わります。不安の総量を減らす意味でも、手をつける順番として合理的です。

4. 「これは違法かもしれない」と気づく線引き

選考で不当な扱いを受けたとき、それが指摘できるものかどうかを判断する材料です。

厚労省が「把握してはならない」としている事項

面接で次のことを聞かれた場合、それは公正な採用選考の考え方から外れています。

聞かれたら記録しておく質問

本籍・出生地/家族の職業・収入・学歴/住宅の間取りや種類/生活環境・家庭環境/宗教/支持政党/人生観・生活信条/尊敬する人物/思想/労働組合や学生運動への関わり/購読新聞・愛読書

あわせて、身元調査の実施、適性・能力に関係ない事項を含む応募書類の使用、合理的な必要性のない健康診断も、避けるべき方法として挙げられています。

身長・体重の要件は、条文がある

男女雇用機会均等法の施行規則第2条は、募集・採用にあたって身長・体重・体力を要件とすることを、間接差別となるおそれのある措置として定めています。業務上の合理的な理由がなければ違法になり得ます。

顔立ちには条文がありませんが、数値で書かれた身体条件には条文があります。求人票にそれを見つけたら、指摘できる材料になります。

これは違法ではない、という線

「清潔感のある身だしなみ」「制服の着用」「長髪は結ぶこと」といった条件は、職務上の要件として多くの企業が明記しています。これ自体は容姿の評価とは別のもので、違法ではありません。

ここを混同すると、対策すべきものと抗議すべきものの区別がつかなくなります。ルッキズムとの違いで整理しています。

相談先

窓口扱う内容
ハローワーク(公共職業安定所)公正な採用選考に関する相談。企業への指導も行います
都道府県労働局採用選考や男女均等に関する相談窓口

相談するときは、企業名・日付・質問された内容をそのまま記録しておくと話が早くなります。面接直後にメモを取っておくのが確実です。

5. 落ちた理由を、自分の顔に置かない

不採用の理由は開示されません。つまり「顔で落ちた」という説明は、正しいとも間違っているとも確かめられない仮説です。

確かめられない仮説は、いくら考えても結論が出ません。そこに時間が吸われると、次の応募の準備が止まります。落ちた直後ほどこの状態になりやすい。

やることは決まっています。書類は読み直せる。面接の受け答えは録音して聞き直せる。応募先の選び方は変えられる。検証できるところだけを直すのが、結果的に一番早い。

いま自分がどこで詰まっているか分からない場合は、8問の不安度診断で選考の問題と準備の問題を切り分けられます。

確認できなかったこと

  • 各対策の効果を示す数値:当サイトでは測定していないため、通過率が何%変わるといった数字は出していません
  • 「顔採用が少ない企業」のランキング:外から検証できないため作っていません。募集要項で確認できる事実だけを企業別の記事に書いています
  • 職種別の外見評価の比率:出どころをたどれる調査は確認できませんでした

よくある質問

何から手をつければいいですか。
応募先の選び方です。選考に提出物や試験があるか、オンライン面接があるかを見るだけで、外見評価の入る余地が変わります。表情や話し方の練習はその次で間に合います。
面接で容姿について聞かれました。
職務に関係のない質問です。その場では「職務に関わる部分でお答えします」と返す方法があります。日付・企業名・質問内容を記録して、ハローワークか都道府県労働局に相談できます。
求人に「身長165cm以上」とありました。
業務上の合理的な理由がなければ、男女雇用機会均等法施行規則第2条の間接差別にあたる可能性があります。求人票を保存したうえで、労働局に相談してください。
「清潔感のある身だしなみ」も差別ですか。
いいえ。職務上の身だしなみ要件であって、顔立ちの評価とは別のものです。これは整えれば満たせる条件なので、対策の対象になります。
そもそも顔採用は本当にあるのですか。
日本の採用における公的な統計はありません。確かめられている範囲は顔採用の実態と理由に整理しました。
次に読む オンライン面接の見た目対策|照明・背景・カメラ位置の整え方

まとめ

  • 対策は変えられない/整えられる/選べるの三つに分ける。顔立ちは一つ目で、時間を使わない
  • 効果が最も大きいのは選考方式と職種の選択。提出物や試験がある選考ほど外見の比重が下がる
  • 書類選考は対面しない場面。盛った数字より、再現できる説明を書く
  • 面接はSTARの型で答えを具体化し、評価者が印象で補う余地を減らす
  • 身長・体重の要件には条文がある。求人票で見つけたら指摘できる
  • 身だしなみ要件と容姿要件は別物。混同すると対策の方向を間違える
  • 不採用理由は開示されない。検証できるところだけを直す

出典:厚生労働省「公正な採用選考の基本」厚生労働省「公正な採用選考をめざして」(相談窓口)/雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律施行規則(第2条・間接差別)。記載は取得時点のものです。応募条件は改定されるため、応募前に各社の公式サイトで確認してください。